医学部生は、五年生から病院実習が始まるので聴診器は必須です。四年生では病院実習に備えてOSCEという実技試験があるので、OSCEの前に聴診器を買う人が多いです。
一口に聴診器といっても安いものは数千円、高いものは十万円とピンからキリまであります。
今回は、聴診器の値段による違い、医学部生にオススメの聴診器についてお教えします。
聴診器の値段による違い
値段による違いは何かと言うと、ズバリ聞こえる音が違います。
聴診器で聞き取るのは、主に心音や呼吸音です。例えば、心音は心臓に四つある弁の開閉時の音を聞き分けるのですが、音の大きさ、間隔、正常には無い音(雑音)を判別しなければなりません。
この際に、安い聴診器だとそもそも音が聞こえず、診断を誤る可能性があります。
また、医師が使う聴診器には、膜が貼ってある「膜型」と少しくぼんだ「ベル型」があり、膜型は高音、ベル型は低音を聞くのに適しており、両者を使い分けながら診察をします。
しかし、安いものだと膜型しかないモデルが存在します。これは、看護師が血圧を測定する際に簡易的に使われるもので、呼吸音や心音を聞き分けるのには適していません。
実技試験のOSCEでは、膜型とベル型を使い分けているかどうかも採点項目になるので、医学部生は必ず膜型ベル型両方あるものを購入してください。
医学生が買うべき聴診器
一番おすすめはリットマン
リットマンは、世界シェア8割を超える定番の聴診器メーカーです。
一番スタンダードなモデルはリットマン クラシックⅡ S.E。一般診療用聴診器としてリットマンのロングセラー商品です。私の大学でも九割九分の人がこれを買っていました。医師でも学生時代からずっとこれを使い続けている人も多いです。
グッドデザイン賞に選ばれるほどデザイン性が高く、カラーバリエーションも豊富です。
少しいいのが欲しければウェルチ・アレン
1919年創業のニューヨークの医療機器メーカーであるウェルチ・アレン。リットマンと並ぶ聴診器界の両巨頭です。
おすすめは、三万円と高いですが、ウェルチ・アレンのエリートは循環器の先生が使うほど、細かな音の違いがわかります。
痩せて肋骨が浮き出た人でも聴取できる波型の膜型や、小児用の膜型も付属しています。
まとめ
おすすめの聴診器を二つ紹介しましたが、耳にあてる部分の装着感や音の聞こえ方には個人の好き嫌いがあります。できるだけ、本物の使用感を確かめてから買った方がいいです。
初めて買う人で、よくわからなければリットマンを買っておけば間違いありません。
ちなみに、私の場合は大学で買うよりネットで買う方が安かったです。