医学部生が最初にぶちあたる壁、解剖学。人体の構造についての学問で、筋肉や血管、神経の名前や場所を細かく覚えていきます。
とにかく量が多く、覚えるしかないと言われればその通りなのですが、その覚え方を工夫すれば人よりも効率良く短時間の勉強で試験に受かることができるでしょう。
参考書を一つ買う
解剖学は体の構造を立体的に把握しなければなりませんから、ノートや過去問の文字を見ているだけでは決して覚えられません。また、レジェメに載っているイラストも体全体のほんの一部です。
体全体の構造を頭に入れるためには、体全体を様々な角度・切り口から見たイラストの載った参考書が必ず一つは必要です。
とは言っても、下のようなグレイ解剖学やプロメテウスなどは買う必要はありません。
価格が一万円程度で高いですし、大きいので持ち運びが不便です。
もしかしたら、大学で買わされるかもしれませんが、おすすめはプロメテウスのコンパクト版です。
こちらは、上のプロメテウスの値段の半分で、小さいために持ち運びもできます。イラストもわかりやすく、いろいろな角度から見ることができるためわかりやすいです。CBTや国試の時も使いました。
レジェメや過去問を見ていく中で、構造がわかりにくところにぶつかる度に調べる、ということを繰り返せば自然と頭に入ってきます。
絵を描く
図を見るだけでは本当に覚えたとは言えません。それを頭から出せるようにして初めて使える知識になるのです。
参考書の体の図をまず見て、臓器の形や場所、血管や神経の分岐・走行などを頭に入れます。次に何も見ないで自分で紙に書いていきます。この作業を繰り返し、いつでも図が書けるようになれば完璧に覚えたといえるでしょう。
この時にポイントとして、臓器・血管・神経それぞれの位置関係を考えながら書いていくと覚えやすいです。
語呂合わせ
語呂合わせで覚えるのは恥ずかしいと思う人もいるかもしれません。しかし、医学部生はわりとみんな語呂合わせに頼っていきます。成績のいい人は自分なりのゴロを考えるのがうまいです。
例えば、有名な語呂合わせに
今日前工場長が涙した
というのがあります。これは、眼窩を構成する骨のゴロ合わせで
- 今日: 頬骨
- 前: 前頭骨
- 工: 口蓋骨
- 場: 上顎骨
- 長: 蝶形骨
- 涙: 涙骨
- し: 篩骨
と対応しています。
ポイントとしては、他人が作ったゴロよりも自分で作る方が思い入れもあって断然覚えやすいです。
解剖学は、量が多すぎて覚えてもすぐ忘れてしまうことに不安を覚えるかもしれません。しかし、医学部の勉強を続けていく中で、生理学でも病理学でもあらゆる学問で解剖学の知識は何度も使います。忘れるたびに覚えなおせば、強固な記憶となってだんだんと忘れなくなっていくので安心してください。